鳥取県医療勤務環境改善支援センター

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第50回勤改センター通信『パワーハラスメント対策は必須です!』

『 パワーハラスメント対策は必須です! 』

 

今年の4月から、中小企業にもパワハラ対策を講じることが義務とされました。改めて対策の必要性と具体的な対応について述べます。

 ◆みんな仲が良く、パワハラはないから大丈夫と思っていませんか?

パワハラは人に見られないところで行われ、被害者はだれにも相談できず辞めるというケースが大変多いです。

令和2年に国が行った調査では、過去3年間に、31.4%がパワハラを受けたことがあると回答しています。これを見ると、どこの職場でもあると考えた方が良いということになります。

◆パワハラにはこんなリスクが!

パワハラは、被害者がメンタル疾患になったり、職場を辞めざるを得なくなるだけでなく、次のようなリスクがあります。

・職場の雰囲気が悪くなり職員の心の健康が害される。能力が発揮できなくなる。

・人材が流出してしまう。

・訴訟などで損害賠償を請求されたり、企業イメージが悪化する。

医療機関におかれても、パワハラに対してしっかりとした対策が必要です。

◆パワハラ対策の肝とは

事業主が講ずべき措置について、国の指針が示されており、詳しくはそちらを参照してください。

職場のパワーハラスメントをなくすために、肝となることは次の2つだと考えます。

(1)パワハラらしき言動があった場合に注意できるようにする

これは、「病院・診療所の経営者として注意する」、「職員同士が注意することができる」というどちらも含まれます。そのために、次のことが必要です。

・職場においてどのような言動がパワハラになり、どのような指導がパワハラにならないということを就業規則や職場の指針に明確化し、職員に周知する。

・そのことを職員に研修し、パワハラ行為の禁止、パワハラらしき言動があった場合注意しあう、パワハラを受けた場合上司や相談窓口に相談するということを繰り返し周知する。

(2)パワハラの加害者を処分できるようにする

パワハラ行為を禁止するだけでは不十分であり、行為者を処分しなければパワハラはなくなりません。

そのためには、行為者を処分することを就業規則に規定すること、処分の基準を明確にすることが必要です。

また、パワハラの加害者は力を持っている人、重要な立場にある人である場合が多いです。 

それでも断固として処分を行わなければ、パワハラが繰り返される職場になります。病院長、経営者がトップの方針としパワハラは許さないことを宣言して紙に書いて貼り出したり、その姿勢を明確にすることが大変重要です。

◆どこから始めるか

厚生労働省のHP「明るい職場応援団」のページを見てみましょう。国の指針や多くの参考資料、研修の教材、動画が掲載されています。これらを職員の皆さんに見てもらうことで理解が進みます。

勤改センターに相談していただくことも有効で、専門家のアドバイスを受けることができます。

 

(今回の担当:医療労務管理アドバイザー 影山 知也 社会保険労務士)

 

▶鳥取県医師会報2022年8月号(No.806)掲載記事はこちら