70歳男性です。市から帯状疱疹ワクチン接種助成の案内が届きました。私は50代で右胸の帯状疱疹にかかり、今は傷痕や痛みは残っていません。一度かかった場合も予防接種は必要でしょうか。助成対象となっている2種類のワクチンについてもよく分からないので教えてください。
回答
既往ある人も再発の可能性 組み換えワクチンの接種を
帯状疱疹は過去にかかった水痘ウイルスが原因で起こります。50代からかかる人が増え、80歳までに日本人のおよそ3人に1人が発症します。一度帯状疱疹にかかった人も数年後には再発する可能性があり、糖尿病や関節リウマチ、がんなどの基礎疾患がある方は発症や再発のリスクが高いとされます。合併症の神経痛に長期間悩まされる方もいますので、この機会に予防接種を受けることをお勧めします。
生ワクチンは1回の接種ですみ、比較的安価で副反応も軽度です。しかし、帯状疱疹の発症や神経痛の予防効果は数年で低下し、70代以上の方にはやや不十分と考えられます。
今年から始まった65歳以降の定期接種では、高齢者でも十分な予防効果が期待でき、持続期間もより長い組み換えワクチンをお勧めします。2カ月以上開けて2回の接種が必要です。副反応の程度・頻度はやや高いですが重篤なものはなく、帯状疱疹の既往がある方への接種も問題ありません。自己負担額は各自治体で異なりますが、組み換えワクチンの方が高価なので助成の機会をうまく利用してください。