健康なんでも相談室

心電図で不整脈 ストレスと関係?

回答者:  鳥取県東部医師会員 菅 敏光

 

 

質問

 60代女性です。高血圧で薬を服用しており、心電図でもt波に異常が出るため定期的に通院しています。先日心電図を取ったところ、初めて不整脈があると言われました。自覚症状は全くありません。医師からストレスなどで出る場合もあるので、1カ月後にまたと言われました。私生活のストレスというより、予約したにもかかわらず2時間以上待たされ、その後大切な予定があったために時間が気になり、かなりイライラしていました。その精神状態が影響したという可能性はあるでしょうか?まさか待たされたからストレスになってますとは病院では聞けなかったのでお聞きしたいです。

 

回答 

ストレスの影響 多様複雑

 

 ストレスが不整脈に与える要因として、自律神経のバランス、ホルモンの変化、行動の変化が挙げられます。例えば、ストレスが高まると交感神経が活性化し、心拍数が上昇してリズムが乱れます。慢性的なストレスは副交感神経の働きを低下させ、心臓のリズムを安定化させる役割を弱めます。

 また、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベル上昇により心臓に負担がかかり、不整脈リスクが増加します。アドレナリンの過剰分泌でも心拍数が急上昇し、不整脈が起こることがあります。

 不健康な生活習慣によるストレスもリスクを高め、喫煙や過度の飲酒、カフェインの過剰摂取が不整脈を引き起こします。ストレスによる睡眠不足も影響します。このようにストレスの影響は多様で複雑です。