健康なんでも相談室

脊椎固定手術後のコルセット

回答者:  鳥取県西部医師会員 山﨑大輔

 

 

質問

 60代女性です。先月、脊柱管狭窄症で固定手術を受けました。術後は硬質プラスチックのコルセットをつけていますが、コルセットによる腰痛に悩んでいます。私は小柄で体重は 40キロくらいなので、重いコルセットの身体にかかる負担が大きいのだと思います。どういう時にどの程度コルセットを外していても大丈夫でしょうか?歩いているとコルセットのために痛みが強くなるような気がします。

 

回答 

術後3カ月間の装着が必要

 

 脊椎固定手術の後には骨癒合するまで硬い材質のコルセットを装着します。術式や骨の状態などによって違いがありますが術後3カ月間程度の装着が必要となります。装着することで術後の腰痛の悪化や手術した腰椎にかかる負荷を軽減できますし、術後早期に歩行など日常生活が可能となります。

しかし、相談者の方のように痩せた人では硬いコルセットで圧迫をされて痛みを訴えられることも多いようです。コルセットは腰の安定性を高めるために、基本的に骨盤までかかるように作成されていますので、正しく装着をされていないと痛みを生じやすくなります。また動いているうちに上方にずれてきますのでこまめに鏡などを使って正しく装着されていることを確認する必要があります。

 それでも痛みが続くような場合では、寝ている時や横になってリラックスしている時には外してもよいこともありますが、脊椎の骨癒合の状態に応じて必要な安静度を決めますので、主治医に相談することをお勧めします。