健康なんでも相談室

変形性膝関節症による痛み

回答者:  鳥取県中部医師会員 下雅意亮臣

 

 

質問

 70代男性です。寝ている間に膝を伸ばしているためか、あるいは無意識に力を入れているためか、朝目覚めると膝が痛みます。変形性膝関節症と診断され、現状としては起き上がると痛みが消えますが、痛みで目が覚めることもあるため、対策として膝サポーターをするのは有効でしょうか。テニスなど運動もしていますが痛みがあり、そのほか早歩きや長歩きでも痛みがでます。日課として朝のストレッチングや膝周りの筋力強化をしていますが、痛みが続く場合は強度を上げた室内サイクリングを20分程度行うと痛みが軽減します。

 

回答 

進行状況を確認し適切な運動負荷を

 

 変形性膝関節症と診断されているようですが、テニスなど運動もされており比較的初期の段階かと思われます。ストレッチや筋力強化は効果的ですので継続し、その上で症状に応じて痛み止めの服用を考慮しましょう。サポーターは保温による疼痛緩和が期待できるかもしれませんが、運動負荷が過度となっていないかチェックし、ご自身の状態に応じて適切な負荷に調節することが大事です。

 睡眠中は動きによる筋肉の収縮が少なくなるため、起床時にこわばりや痛みを自覚する場合があります。一般的に変形性膝関節症は年齢とともに進行していくため、安静時や夜間に痛みが続く際には、関節症が進行していないかなど担当の医師と相談されるのが良いでしょう。