健康なんでも相談室

投薬中でも喘息悪化

回答者:  鳥取県西部医師会員 大賀秀樹

 

 

質問

 40代男性です。たばこは吸っていません。他に特に悪いところはありませんが、昨年12月初旬に初めて喘息(ぜんそく)と診断されました。症状はゴホンゴホンという咳(せき)と塊のような痰(たん)が出ます。診断から約一ヶ月、吸入薬を1日2回吸入しています。症状は少し落ち着いていたのですが、今年になって急に咳痰がぶり返してきました。夜よりも昼のほうが多いようです。初めてのことでわからないのですが、喘息の症状は薬を使用中でも悪くなったりするものなのですか?また寒さなど気象条件による一時的な症状の悪化の可能性もあるのでしょうか?

 

回答 

 原因は多様、主治医と相談を

 

 ご使用の吸入薬が吸入ステロイドの前提で回答します。 「症状はすこし落ち着いていた。」ようですが、通常一ヶ月定期吸入すれば喘息症状はほぼ消失します。吸入ステロイドの吸入法が不十分だった可能性があります。喘息以外の疾患の可能性も含めて今一度主治医と相談することをお勧めします。

   喘息症状は投薬中でもさまざまな原因で増悪します。原因としては多い順に、①吸入法が不完全 ②風邪など気道感染症 ③気温低下やタバコ・煙・ペットといった環境刺激 などがあります。喘息以外に原因疾患が隠れていることもあります。最初の診断で決定ではなく、症状経過を見ながら診断を修正します。ぜひ主治医との相談を継続してください。