55歳の男性です。1か月ほど前から、左足の膝に鈍痛のような痛みがあり、放っておいたら自然になくなりました。ところが、また2、3日前から痛むようになりました。激痛ではありませんが、歩くと痛みがあり、高齢者の方々に多く見られる、いわゆる変形性膝関節症ではないかと案じています。仮に検査するとした場合、例えばレントゲンやCTなどで膝軟骨の擦り減り具合などは判明するものなのでしょうか。また治療法などはどのようなものがあるのでしょうか。アドバイスをよろしくお願い致します。
回答
初期の変形性膝関節症
膝の鈍痛で、「自然軽快する」「歩行時に痛みがでる」とのことで、おっしゃるように変形性膝関節症の初期の痛みの可能性があります。変形性膝関節症の診断には、触診、エックス線撮影、必要によりMRIなどの検査をします。エックス線検査で関節の隙間が狭くなっていく程度で間接的に軟骨のすり減り具合を評価します。
治療ですが、軽症から中等症では薬の服用、リハビリテーション、ヒアルロン酸の関節内注射などを行います。これらの治療で改善が得られない場合は膝周囲骨切り術、また重症となれば人工関節置換術を行うこともあります。
質問者のように初期であれば、消炎鎮痛剤の内服、湿布、軟膏(なんこう)などの外用剤で関節の炎症を押さえ込み、大腿(だいたい)四頭筋訓練などの運動療法を行うのがよいでしょう。症状が続いているのであれば早めに整形外科を受診することをお勧めします。