60代、男性。高血圧で降圧剤を服用していた時期、減量して服用しなくても血圧が正常だった時期などが過去にはありました。再び血圧が上昇したため、現在は降圧剤を再開して血圧は正常です。しかし、精神的にストレスがかかると血圧が170-105に急上昇します。落ち着くとすぐに正常範囲内に戻るのですが、この急上昇・急降下が気になっています。動脈硬化の影響かと不安なのですが、気にしないでいいでしょうか。2年前の頸(けい)動脈エコー検査では異常はありませんでした。
回答
降圧剤を継続する
ストレスで血圧が急上昇しても、落ち着くと正常に戻るようなので、ご自身が書かれているように基本的には気にされず、降圧剤を内服する治療を継続して下さい。血圧が急上昇した場合、急速に血圧を降下させる降圧剤を頓服で服用していたことも以前はありましたが、血圧の急上昇・急降下が身体に負担をかけることもあって最近はそのような治療はしていません。
動脈硬化の影響は考えなくていいと思いますが、血圧の急上昇、発作性の高血圧が出現する疾患として褐色細胞腫があります。褐色細胞腫が高血圧の患者さんに占める割合は1%未満で、稀な疾患です。副腎などに発生する腫瘍が原因で、発作性の高血圧、動悸(どうき)、発汗などの症状が出現します。血圧の急上昇を気にされているようですので、念のため褐色細胞腫に関しては主治医の先生にご相談されてはいかがでしょうか。