70代男性。以前より人間ドックでのMRI検査で大脳白質の慢性虚血性変化を指摘されています。今回の人間ドックでも新規脳梗塞所見などの所見は見られない。大脳白質の慢性虚血性変化は変わらない」という検査結果でした。総合的にはB判定でわずかな異常を認めるが、日常生活には差し支えないとのことでした。大脳白質の慢性虚血性変化について、今後気をつけなければならないこと、進行を抑えるために日常生活において具体的にどうしたらよいのか教えてください。
回答
生活習慣病管理が重要です
慢性虚血性変化は大脳白質病変とも言われます。MRIのFLAIRという撮影条件で白く斑点状に描き出されます。脳梗塞まではいたっていませんが、動脈硬化などにより脳の毛細血管に血流低下がおこり変化した部分と考えられています。
加齢とともに動脈硬化も進みますので、慢性虚血性変化が少ない場合は年齢相応の範囲内と思われます。以前のMRIと比較しても変わらなければ過度な心配は不要ですし、内服加療などが必要となることはありません。
慢性虚血性変化が高度になると脳卒中および認知症発症のリスクとなります。特に高血圧管理が重要とされますが、その他に糖尿病、メタボリック症候群、喫煙、過度の飲酒などが関連するとされています。生活習慣病の管理にご注意ください。