健康なんでも相談室

座骨神経痛

回答者:  鳥取県西部医師会員 山﨑大輔

 

質問

 50代女性。先日MRI検査を受け、椎間板ヘルニアから起こる坐骨神経痛と診断されました。痛み止めの服用と貼り薬で様子を見てきましたが、右のお尻から足首辺りまでの痛みは未だ強いです。椎間板ヘルニアは、飛び出てる部分はそんなに大きくはないが、つながっているので治りにくいみたいに医師には言われました。 薬が効いている間だけは痛みから解放されますが、薬が切れると痛みがひどいです。どのような点に気をつけて生活すれば良いでしょうか。 

 

 

 

 

回答 

 腰への負担を減らす

 

 

 腰椎椎間板ヘルニアの約80-85%は自然経過で軽快するとされていて、決して治りにくい疾患ではありません。ひどい痛みやしびれは2-3週間でピークを越え、その後には徐々に薄らいでいくことが多いです。MRI検査で診断をすることが多く、ヘルニアが大きく飛び出したものの方が、早く退縮し易いとされていますが、小さくつながっているものでも時間をかけて自然軽快はします。ヘルニアの形状に関係なく症状が強い時には痛みの原因となるような動作を極力避けて腰にかかる負担を減らすように心がける必要があります。またコルセット装着や理学療法を行い、痛みが高度な場合には内服薬を使用したり、神経ブロックなど注射の治療を行います。各種の治療を行っても2-3か月以上効果の無い場合や、筋力が低下してくるような時には手術治療を行うこともあります。投薬の治療で除痛が不十分であるようであれば、担当の医師に相談してみることをお勧めします。