健康なんでも相談室

効果的なうがいの方法は?

回答者:  鳥取県中部医師会員 吉田良平

質問

 50歳代女性です。寒くなり、インフルエンザの季節となりました。手軽にできる予防対策として、うがいや手洗いがよいと聞きましたが、効果的なうがいの方法について教えてください。

 

 

回答

 日常生活でインフルエンザ対策をする場合に、一番大切なのは手洗いを確実にすることですが、それ以外にうがいやマスクも効果があるとされています。口や鼻、のどの粘膜は細菌が侵入しやすく、気管や消化管などに通じているので、病原体の侵入ルート(感染ルート)として重要です。うがいには、喉の粘膜の乾燥を防ぎ、防御機能を保つ働きがあるとされています。

 

 お茶に含まれるカテキンに抗菌力があり、うがいに緑茶や紅茶を使用することがよく話題にでます。新鮮な作りたての緑茶や紅茶であれば効果的なのですが、うがい用に緑茶や紅茶を作り置きされると問題があります。つくり置きされた緑茶や紅茶は、水よりも細菌類が増殖しやすいため、それをうがいに用いるのは望ましくありません。


 また、うがい薬として殺菌効果のあるものが市販されています。これは喉や口などに炎症がある場合の治療目的としては効果が期待できますが、健康な人が予防目的で使うと常在菌を乱すこととなり、逆に悪影響も出かねません。したがって、予防目的のうがいは水道水ですることが望ましいといえます。身近にあり手軽で安い水道水を用いてのうがいを頻回にすることが、予防に効果的です。