健康なんでも相談室

C型肝炎のインターフェロン治療

回答者:  鳥取県立厚生病院内科 金藤英二

質問

48歳女性。昨年秋の健診でC型肝炎を指摘され、近医よりお薬と注射を受けています。GOT80 GPT102あたり、血小板15万位で自覚症状は殆どありません。将来肝臓がんにならないようインターフェロン治療をすすめられ迷っています。

この治療を受けるのにはどんな検査があるのでしょうか。検査と治療にどれ位の入院期間を考えておけばよいのでしょうか。ご助言下さい。

回答

C型肝炎と診断された場合は、まず、GOT、GPTなどの肝機能検査と、ウイルス量、遺伝子型などのさらに詳しいウイルス検査を行い、あなたの現在の肝炎の状態を調べ、最適な治療方法を選択します。あなたが勧められているインターフェロン(IFN)治療は、C型慢性肝炎の治療法で、IFNによってウイルスを体内から排除して、肝炎を治癒させようという治療方法です。その治療効果は、ウイルスの量と遺伝子型とによって違いがありますが、約35%がウイルスの排除に成功し、約12%がウイルスは排除できなかったけれども、肝機能が正常化し、肝炎が鎮静化できると言われています。ともに肝硬変、肝癌への進展が抑制されることから、IFN治療を行った人の約半数に効果があると言われています。

入院期間は、一般的には2~4週間程度ですが、副作用の状態などで、もう少し長引く場合もあります。副作用としては、うつ状態などの精神症状や、発熱、脱毛、蛋白尿などが現れることがあり、注意深い観察が必要です。