健康なんでも相談室

麻しん風しんの予防接種

回答者:  鳥取県西部医師会員 笠木正明

質問

高校3年生の息子の学校から、麻しん風しん(MR)の予防接種を受けるよう案内がありました。麻しんとはどんな病気ですか? 予防接種は受けないといけませんか?

回答

かからない、うつさないために

麻しんは、かつて「命定めの病」とも呼ばれ、子どもの命を奪う病気として広く恐れられていました。医療の進歩した現在でも特効薬はなく、その重篤性に変わりはなく、発症した場合には死に至る危険性や脳炎を起こすこともある重大な病気です。麻しんの感染力の強さ(新型インフルエンザの5~10倍)及びその重篤性を考えると、効果のあるMRの予防接種を受けて予防することが一番大事です。ワクチン接種することで、麻しんに自分がかからず、周囲の人にうつさなくすることができます。

わが国では2008年4月より5年間の時限措置として、中学1年生相当と高校3年生相当の生徒も公費(無料)でMRワクチンを接種できるようになっています。そして、2012年までに麻しんをなくそうとしています。このワクチンは比較的安全なワクチンです。日本から麻しんをなくすためにも積極的に予防接種を受けて下さい。