健康なんでも相談室

酒の付き合いばかりで家にいない夫-休まず仕事には出ているけれど-

回答者:  渡辺病院医長 山下陽三

質問

夫は真面目な性格で仕事は人一倍熱心です。子どもは高校と中学校にいっており、上の子は来年受験があります。職場の上司が仕事のあと、飲みに誘うことが多く、胃を切ってから控えていたのに毎日のように酒を飲んで帰宅します。12時を回ってから帰宅し、寝ている子を起こして説教を始めることもあります。

朝は仕事に間に合うように起きて出かけていきます。休みの日に昼間ワインやビールを口にすることもあり、飲み方がおかしいように思いますけれど、どこに相談にいっていいのか分かりません。

回答

お酒は、毎日のように男性で3合以上飲んでいますとアルコール依存症という病気になってしまいます。この病気は放っておくと進行し、肝臓や神経、血管などの身体の病気を起こし、家族や友人との人間関係をゆがめていきます。胃を切っていると、アルコールの吸収が早いため酔いが回りやすく、怪我やとんでもない失敗をすることがあります。

近年、内科の医師と専門医療機関が連携しながら病気の初期の段階で依存症治療に結び付けていく試みも広がっています。また、本人が病院にいくのはよほど困ったときですので、まず家族が保健所や専門医療機関で開かれている教室に参加し、病気の学習と、苦しい思いを出し合うこともできます。もちろんそこでは誰が来たか、どんな話をしたかという秘密は厳守されます。県の精神保健福祉センターで詳しい内容は紹介してもらえると思います。