健康なんでも相談室

足のつれと脱力感

回答者:  鳥取県立総合療育センター整形外科 鱸 俊朗

質問

足のつれと脱力感

50歳代女性。畳に座っているときに左右の足がつるようになりました。足の甲から先のときや、膝から下全体のときもあります。最近では、椅子に座っていても歩いていても、足に力がないような、足がじ~んとする感触があります。原因がよくわかりません。

回答

整形外科と内科受診を

考えやすいのは、年齢からくる筋力低下、偏平足、外反母趾などから来る筋疲労と関連した足のつれでしょう。しかし、つれの頻度が増え、範囲の広がり、日常生活の問題など病的なところも見受けられ、整形外科的には、腰部脊柱管狭窄症 、腰椎椎間板ヘルニア(坐骨神経痛症状)、胸椎部の脊柱管狭窄症状(胸部脊髄症)なども考えられます。腰椎椎間板ヘルニアは右左一方に症状が出やすいこと、痛みを伴うことが多いこと、腰部脊柱管狭窄症は、長い歩行でしびれ、力が入らなくなり、安静をとると症状が軽快するのが一般的です。また胸部脊髄症は、中年以降の男性に多く、一寸した外傷などで急激に症状が悪化し、日常生活が非常に困難になる特徴があります。

以上、ご質問の内容から診断するには、困難な点もあり、画像診断、特にMRI検査をお勧めします。また、ご質問の症状は以下に挙げる原因、病名の初発症状でもあることから、内科の受診もお勧めします。

1)糖尿病、甲状腺の病気 多発性筋炎 2)下肢の静脈瘤、閉塞性動脈硬化症、閉塞性血栓性血管炎などの循環障害3)電解質の異常 4)常用薬の副作用5)ビタミンB1不足など