70歳代女性。2年ほど前から起きようとすると動悸やめまいがします。現在、心療内科に通っています。寝ていればよいですが、起きて動きが大きいほど悪化します。助言をお願いします。
脳神経内科など受診を
起き上ったときに動悸やめまいがしてしまうとのこと。訴えからは起立性調節障害あるいは脳の血流が悪くなっているように思われます。起立性調節障害-いわゆる立ちくらみについてですが、自律神経のトラブルで、立位になると一時的に血液が下肢に停滞し脳血流が低下してしまうため、めまい・動悸・冷汗など気分不良がおこります。原因として、糖尿病、ビタミン不足、アルコール、アミロイド沈着などがありますが、加齢自体によっても自律神経機能が低下し起こりやすくなります。血圧を下げる薬が原因となる場合もあります。横になれば回復するとのことですので、起立性調節障害をまず考えてみる必要がありそうです。
症状を抑えるには、臥床時間を少なくして座位を保つ、起立時はいったん座ってから立つ、下腿を圧迫する弾性ストッキング着用、塩分と水分の摂取を増やす、時には血圧を上げる薬も効果がある場合があります。いずれにせよ、まず近くの脳神経内科などを受診し相談されてみてはいかがでしょうか。