健康なんでも相談室

赤あざ(血管腫)の治療方法-色素レーザーによる治療でほぼ完治-

回答者:  西部医師会員 林原伸治

質問

70歳女性。顔面左側に赤あざがあり、若い頃は良い治療方法がなく、化粧で隠していました。最近レーザーで治療が可能になっていると聞きますが、費用や治療にかかる日数など詳しく教えてください。

回答

赤あざとは皮膚内の血管が太く、増加している状態で血管腫といいます。血管腫にはいくつか種類があり単純性血管腫、イチゴ状血管腫、海綿状血管腫などがあります。単純性血管腫は隆起しない赤いあざで生まれつき認められ、あたかも赤ワインをこぼしたような外観なのでポートワイン母斑とも呼ばれています。この単純性血管腫は小児時期に自然に消えるものもありますが、通常は自然に消えることはありません。

ご質問の血管種は単純性血管腫と考えられ、現在では色素レーザーを用いたレーザー治療でかなり良い治療成績をあげています。レーザーとはある特定の波長を持った光で、色素レーザーの場合は赤い色に反応します。血管腫に照射すると血管内の血液の赤い色に反応を起こし、その時の熱エネルギーで血管が破壊され血管腫が消失します。

一度の治療でほとんど消えてしまう場合もありますが、通常は3ヶ月ごとに繰り返し治療(5~10回)が必要です。

レーザーを当てるときの痛みは輪ゴムを皮膚にはじいたときの感じに似ていますが、氷などで冷却して照射すると痛みは軽減されます。なお、現在血管腫の治療は健康保険の適応になっており面積によって費用は異なりますので一度専門医を受診してご相談されたら良いと思います。