先日腹エコー検査を受けましたが腹部大動脈の直径が37mmで少し大きいといわれました。将来的に手術が必要になるかもしれないと言われ不安です。どのようにすればよいのでしょうか。
定期的なエコー検査を
腹部の大動脈は30mm以上になれば動脈瘤と診断されます。近年エコー検査で小さいものも良く見つかります。放置して破裂すると緊急手術が必要となり時には命にかかわります。一度CT検査で詳しく調べましょう。以後は半年ごとのエコー検査でフォローアップします。45mm以上になれば状況によって手術を考慮します。それまで高血圧、高脂血症、糖尿病などの検査と治療をしておきましょう。特に喫煙者はぜひ禁煙してください。
手術は人工血管置換術が基本ですが最近はステントグラフといって動脈の内側から人工血管を留置する方法が普及しました。この方法は体への負担がとても軽いので従来手術が出来なかった高齢者や重篤な合併症を持った方へも治療が可能です。あなたの場合はすぐに手術の必要はありませんが定期的なエコー検査が大切です。これを受けていれば適切な時期に全身状態、瘤の性状等を考慮してあなたにとって適切な手術を受けることが出来ます。