健康なんでも相談室

腰部脊柱管診断症術後のリハビリ

回答者:  中部医師会員 森尾泰夫

質問

腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)の術後で心配なこと

腰部脊柱管診断症の診断で1ヶ月前に手術を受けました。現在リハビリを行っていますが、両足部にしびれ感がありスリッパが脱げやすい状態です。今のままでは歩行障害が進むのではないかと不安です。どのようなリハビリをすれば良いでしょうか。

回答

プールで歩行運動など有効

腰部脊柱管狭窄症で手術を受けられたとのことですが、術後多くの方は下肢の神経痛は軽快しますが、下肢のしびれ感は少し残ります。神経が長期期にわたり圧迫を受けていますと神経自体に不可逆性変化(ふかぎゃくせいへんか;元に戻らない変化)が起こることがあり、そのため手術で圧迫がとれてもしびれ感はすこし残るのです。スリッパがぬげやすいとのことですのでまだ足趾(足の指)の筋力が回復していないようです。これはリハビリとともに改善する場合が多いので頑張ってリハビリを続けてください。

リハビリにあたっては下肢筋、背筋、腹筋などの強化が必要です。温水プールでの歩行運動、散歩などは有効です。主治医と相談しながら痛みのでない無理のない方法を行うことが大切です。手術を行っても回復しない症状もあるかもしれませんが、あきらめず毎日の生活を送りながら気長にリハビリを続けてください。