健康なんでも相談室

腰部脊柱管狭窄症-消炎鎮痛剤や漢方薬も有効

回答者:  鳥取県医師会理事 明穂政裕

質問

私は、10分位歩くと下肢(かし)の痺れを来たし、足裏の感覚が無くなります。さらに腰痛が加わり歩行できなくなります。脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)と診断されプロスタグランディン製剤の内服薬の投与を受けています。主治医に他の治療法を尋ねても手術はまだ早いとのことです。なにかほかに良い治療法がないですか。

回答

症状のでにくい腰を少し前に曲げる姿勢がよいために自転車の活用や、杖や手押し車の使用が勧められます。加えて簡易ベルトやコルセットの装着がよいです。薬物療法としては現在投与されているプロスタグランディン製剤がよく効く場合があります。消炎鎮痛剤、筋弛緩剤、ビタミンB製剤も投与されることが多いです。いくつかの漢方薬が有効とも報告されています。さらに通院では仙骨裂孔よりの硬膜外ブロックが行われ、有効なことが多いです。神経の圧迫部位が確定した人には少量の局所麻酔剤に副腎皮質ホルモンを加えて神経根ブロックを行います。その他腹筋や腰部の筋力増強訓練、腰部交感神経ブロック、カルシトニン製剤の注射療法が有効との報告もありますが一般的ではありません。以上の治療が効果不十分な場合に手術的治療が選択されます。さらに主治医にご相談下さい。