健康なんでも相談室

脚長差と腰痛

回答者:  鳥取県中部医師会員 清水正人

質問

37歳女性。最近ズボンの補正をしてもらう際に右脚のほうが1~2cmの短いことを指摘されました。以前より長時間立ち仕事をしていると決まって腰が重苦しくなりますが、足の長さが違うことで腰痛になることがあるのでしょうか?また足の長さの違いは治した方が良いでしょうか?

回答

整形外科で原因究明を

足の長さの違いは「脚長差」と言われます。一般的に2cmまではあまり障害は生じず、特に何も行わない場合もありますが、補高靴等で不具合が軽減できれば「良い」とされており、高さの補正(補高)には靴で調節する場合と中敷、足底板などがあります。海外の報告では1cm以下の脚長差の補正が慢性腰痛(椎間板障害等を除く)の改善をもたらしたと報告されているものもありますが、脚長差が腰痛にどの程度影響するかは未だ明確にはされていません。例えば脚長差の補正が適するか否かをチェックする方法として、短いほうだけスリッパを履いてみる等の方法もありますが、脚長差の原因が変形性股関節症などから生じる場合は経過観察や手術などの治療が必要な場合もありますので、最寄りの整形外科を受診し正確な脚長差の測定やレントゲン等の検査を受けると同時に腰痛に関しても相談されることをお奨めします。