健康なんでも相談室

肩こりは体にどう影響するか、その治療は

回答者:  中部医師会員 池田宣之

質問

59歳の女性です。以前より肩こりがひどく、その為に頭痛、吐き気も来ます。肩こりが体に及ぼす影響、又肩こりに対するマッサージ、体操等良い治療方法があれば教えてください。

回答

-2本足で立つ宿命か、軽くするには体操を-

肩こりは首や肩の周辺の筋肉に疲労物質が蓄積し、筋肉の硬結を認めたり、筋肉の緊張が強くなったり、局所の圧痛などの症状と、頭部から頚部にかけての不快感を主な自覚症状とする疾患です。この原因となるのは人間が2足で立つようになったとき首にある7つの骨は頭部をバランスよく支える為に軽く前方に突出しています。この生理的彎曲がおかしくなった時に頭部を支えている首の筋肉の疲労が生じ肩こりを自覚します。慢性の頭痛の場合は特に後頭部の痛みは首に原因があることが多く肩こりと合併します。吐き気も伴いますが、頑固な吐き気、何時もと違う発作的な頭痛の場合は脳神経外科の診察を受けて下さい。

肩こりが体に及ぼす影響ですが、長引くと仕事に集中出来ない、根気がない、働く意欲がないと言った事になります。又、歯科口腔内、眼科、耳鼻科の疾患から肩こりがくる場合もあります。肩こりの治療体操はいろいろありますが基本的には筋肉のストレッチです。気軽に出来効果的な体操はラジオ体操があります。首に捻じれを加えた運動は避けて、前後左右に筋肉を伸ばします。このとき注意することは反動をつけないでゆっくりとゴムを伸ばすようにするのがこつです。