健康なんでも相談室

老人の足のほてり-糖尿病性神経障害かも-

回答者:  東部医師会員 北室文昭

質問

85歳女性。持病の高血圧、糖尿病で通院しておりますが、最近、夜、床に入りますと、足の裏がほてって寝苦しくなってきます。仕方なく起き出して近所を少し歩きますと幾分落ち着きます。この足の裏のほてりがなんとかならないものでしょうか。

回答

あなたのお話しによりますと、両則対称性におきる神経の障害と診断されます。あなたには糖尿病があるということですから、糖尿病性神経障害であるかもしれません。糖尿病が長く続いて神経が侵されますと、さわった感覚や温度にたいする、また痛みにたいする知覚が鈍ってきますけれど、一方で、痛みとか、じんじんする感じ、蟻でもはっているかのような、また足底になにか踏んでいるような感じなど、一般に異常感覚と総称している感覚が起きてまいります。そして、特徴的なのは夜、床に入ってからそんな症状が起き、それが、少し歩くと軽くなるということです。

しかし、糖尿病でなくても、老化や動脈硬化などで、神経が侵されますと、同じような感覚も出てきますので、糖尿病性神経障害と決めつけるわけにもいきません。

治療薬として幾つかのものが出てはいますが、本当に効くという特効薬はありません。長期的にみて一番いいのは、足を使うこと、昼少し歩くことだと思います。