10歳代男子生徒。試験日など緊張するとお腹が痛くなり下痢をしてしまいます。これは病気なのでしょうか?
試験日など機能性消化管障害という疾患のうち、下部消化管症状中心(下痢、便秘、腹痛等)の症状を呈する過敏性腸症候群の可能性があります。この疾患は、日本人の15%程度に認めるといわれ、男性では下痢、女性では便秘の症状を呈する人が多いといわれています。急におなかが痛くなって下痢になりトイレに駆け込まなければならないとか、下痢と便秘を交互に繰り返すとか、排便の後腹痛が改善するなどが特徴的な症状といえます。
過敏性腸症候群の原因の1つとして、社会的ストレスが身体に影響し、ストレス強度に耐えられなくなったとき消化管運動機能異常、内臓知覚過敏などが顕在化してしまうと考えられています。
このような症状があると生活の質が低下してしまい学校生活が楽しくなくなる事もあります。例えば高校入試、大学入試、スポーツ大会などの時にこのような症状が出ては普段の実力を発揮できない原因にもなりかねませんね。
10代の多感な時期をより健康的に過ごすことができるように援助してあげることが重要だと考えます。もし心配でしたら、かかりつけの先生にご相談ください。