健康なんでも相談室

禁煙外来の禁煙治療

回答者:  鳥取県中部医師会員 松田 隆

質問

張り薬や飲み薬を利用

50歳、男性。喫煙歴は30年で、毎日タバコ40本吸います。咳や痰が出るようになり、禁煙を考えています。最近、医療機関に禁煙外来があると聞きましたが、どのようなことをするのでしょうか。

回答

禁煙外来

2006年より、敷地内禁煙など一定の要件を満たした医療機関は、保険適用が認められ、タバコに含まれているニコチンを貼り薬(ニコチンパッチ)に置き換えるニコチン置換療法やニコチンを含まない飲み薬(チャンピックス)を利用して禁煙治療が行われます。また、患者さん本人の条件として、自らが禁煙を望み、ニコチン依存症診断用の問診(TDS)が5点以上で、喫煙年数と1日の喫煙本数を掛けた数値(ブリンクマン指数)が200以上あり、治療に関する承諾書を記述する必要があります。通院は初回2週4週8週12週の計5回が基本で、毎回呼気中一酸化炭素濃度を測定しますが、5回以降は保険適用外となります。喫煙によってニコチンが体に入るとニコチン依存症というタバコの止めにくい状態になるため、身体的な依存に対して薬を中心に治療が行われますが、精神的な依存に対しても、話をよく聞いて禁煙できるように支援してくれます。