健康なんでも相談室

熱性けいれんと予防接種

回答者:  西部医師会員 中井挙子

質問

1才1ヶ月の女の子が、この3月に急に38.9℃の熱がでて、初めてけいれんを起こしました。救急車をよんだときにはもうおさまっていましたが、入院し、熱性けいれんと診断されました。けいれんを起こすと一年間は予防接種ができないと聞きますが、どうすればいいでしょうか。

回答

予防接種は、受けた人に免疫をつけその病気にかからないようにする、あるいはかかっても軽くすむようにするもので、予防接種を受けないで病気そのものにかかった場合の後遺症や死亡の確率のほうがずっと高いため大切なものです。

以前はけいれんを起こすと、その後一年間は予防接種を受けられませんでしたが、現在では医師の判断でそんなに長く待たなくてもできるようになりました。熱性けいれんと診断された場合、最終発作から2~3ヶ月の観察期間をおけば接種が可能です。ただその観察期間は、予防接種を受ける子どもの状況とワクチンの種別により、かかりつけ医の判断で短縮することもできます。ただし、15分以上発作が続くような長時間のけいれんの既往のある子どもは、小児科あるいは小児神経専門医が診察してその指示のもとに接種する方がいいでしょう。

予防接種を受ける際には、家族がその予防接種の有用性や発熱などの副反応を十分に理解して、具体的に発熱時の対策や、万一けいれんがおきたときの処置も聞いておきましょう。

よくかかりつけのお医者さんに相談されて、予防接種の計画をたててもらってください。