72歳、女性。時々、少し血が混じった様な尿が出ることがあります。痛みも熱もなく、自然にきれいな尿にもどるので様子を見ていますが、膀胱炎でしょうか。
必ず泌尿器科受診を
まずは、一般的なお話をします。血尿のうち目で見て血液の混入がわかるものを肉眼的血尿、肉眼ではわからない程度のものを顕微鏡的血尿と呼びます。血尿の原因疾患として、尿路感染症、尿路結石、尿路腫瘍、腎腫瘍、腎炎、前立腺疾患(男性のみ)等々が考えられ、診断は尿検査(試験紙法、尿沈渣法)で血尿の有無を判断した後、必要に応じて、尿細菌培養、尿細胞診、尿中腫瘍マーカー、血液検査、膀胱鏡検査、各種画像検査等を用いて行います。
膀胱炎でも血尿が見られることはありますが、膀胱炎であれば頻尿や排尿時痛があるのが普通です。他の症状を伴わない目で見てわかる血尿を無症候性肉眼的血尿と呼びます。症状のないものほど怖い病気が隠れていることがあり、悪性腫瘍の初期症状の可能性もあります。質問者の場合、まずは、本当に血尿かどうかの診断から始める必要があります。
自己判断せず、早期に泌尿器科を受診して下さい。