48歳女性。月経が不順で、のぼせ、発汗が強くなり、よく眠れません。ホルモン補充療法について、教えてください。
使用には注意が必要な人も
更年期の症状と思われます。45歳頃より卵巣の機能が徐々に低下して、月経が不順になります。それに伴って、自律神経が乱れてくるため、いわゆる更年期症状が出てきます。50歳が閉経の平均ですが、その後も、5年間くらい症状が続く可能性があります。
徐々に減ってきた女性ホルモンを補う治療が、ホルモン補充療法(Hormone Replacement Therapy)です。HRTにより、更年期症状はなくなり、若さを取り戻し、更年期を先送りにすることができます。しかし、デメリットはあります。以前乳がん、子宮体がん、さらに血栓症に罹った人には使えません。また、子宮筋腫、高血圧症、肝機能障害などの人には、注意して使うことが必要です。
このように有効な治療ですが、心配される乳がんの発生については、50歳まではHRTを受けない人と同じです。しかし、50歳を過ぎてから5年以上使用すると、乳がんの発生が1.3倍に増えるというデータもあります。定期的なマンモグラフィーと自己検診は不可欠です。