健康なんでも相談室

捻挫後に続く足首の痛み-二次性変形性足関節症

回答者:  鳥取県医師会理事 明穂政裕

質問

73歳、女性。10年以上前に右足首を捻挫しました。骨に異常は無いとのことでしたので少々痛みはありましたが飲食業を続けてきました。しかしその後も徐々に歩く時の痛みが強くなり最近は腫れも加わり、動きまでわるくなってきました。仕事もできません。なんとかなりませんか。

回答

外傷を引き金として関節軟骨が擦り減ってきたものと思われます。保存的治療として温熱療法などの理学療法、消炎鎮痛剤の使用、副腎皮質ホルモンの関節内注射などが行われます。正座、長時間の起立歩行や重たいものを持つことを少なくし、減量や杖の使用も勧められます。装具の使用により歩行時の痛みも減るでしょう。以上で効果が不十分であれば手術が選択されます。初期であれば脛骨骨切り術。進行したものでは人工関節置換術や関節固定術が有効です。年齢やお仕事、活動度などによりどの手術が貴女に喜んで頂けるのかが違ってきます。医学は進んできています。お一人で悩んでおられましても物事は好転しません。できるだけ早く整形外科専門医を受診されより適切な治療を選択して笑顔を取り戻して下さい。お勤めの飲食業に復帰して多くの人の健康に尽くされることをお願いします。