50代の男性ですが、最近下半身の力が低下しているような気がしてなりません。放置すると他の病気を起こす危険があるでしょうか。友人からは、そのままにしておくと、心筋梗塞になりやすいと脅かされました。どう対処したらいいでしょうか。教えてください。
心疾患の危険率倍増
ED(勃起障害)は3ヶ月間、性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態と定義されています。
加齢とともにEDの罹患率は上昇して、本邦では70代で71%が中等度から完全EDと報告されています。
加齢によるEDは糖尿病性と血管性(動脈硬化)で大半を占めており、肥満、高血圧症、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病があると更に進行します。動脈硬化による最初の症状が非常に細い陰茎の動脈に生じてEDを自覚させ、3-4年後にもっと太い心臓や脳血管も閉塞して心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすのです。
従来から心臓病患者はしばしばEDを自覚しており、心血管疾患とEDは危険因子が共通であり、中高年男性がEDになったら心血管疾患の危険率が倍増します。
原因のはっきりしないEDを自覚したら放置しないで医師に相談する、食事、運動など生活習慣を改める、メタボ健診で異常所見があれば医療機関で精密検査をお勧めします。