健康なんでも相談室

微熱が続きます

回答者:  東部医師会員 石谷暢男

質問

4歳の長女ですが、軽い気管支喘息があり、抗アレルギー剤と気管支拡張剤を毎日飲んでおります。もともと平熱は36.7~36.8℃と高めでしたが、1年くらい前から37.0~37.1℃の微熱が続いています。水分摂取も少なく尿量も少ない方です。普段は尿検査も問題はありませんが、体調のすぐれない時に少し血尿がでます。変な病気ではないかと心配です。

回答

体温は、固体差(個々人による違い)もありますし、年齢、測定部位、体温計の種類、測定した時刻、測定時の状態(食事、運動、入浴、精神的因子、諦泣など)などによる固体内差(同じ人の中でも異なる)もあります。例えば、水銀体温計で測るよりも電子体温計の方が高めに出やすいと言われていますし、最近市場に出回っております耳(鼓膜)で計る体温計の方が少し高めに出る傾向があるようです。予防接種時の発熱の判定も、明らかな発熱を呈しているものとは通常37.5℃を越える場合とされているように、小児の発熱は一般的に37.5℃以上をいい、37.5~38.0℃を軽熱と呼び、それが10日以上を続く場合を微熱と呼びます。また38~39℃を中等熱、39℃以上を高熱と呼びます。従ってご質問にあります37.0~37.1℃の体温は微熱とはいいません。正常でも平均体温が36.7~36.8℃であれば、平熱との差が1℃未満の37.0~37.1℃の体温は日内変動と考えるのが一般的だと思います。

ご質問は、少し高めの体温が常用薬や腎臓病などの内臓疾患と関係がないかどうか心配だがということだろうと思います。幸い、気管支喘息で治療中のかかりつけの小児科の先生がおられるようですので、薬も常用されておられるようですし、ご家族の不安を率直に医師に伝え、検尿を含めた一般的な検査をしていただき、医師と家族と一緒にお子様を見て行くのがよいと思います。あまり頻回に検温をすることは、お子様に余分な心配をかけ、心理的負担を増やすだけですのでお勧めできません。親の心配が子に伝染し、精神的に不安定な状況になります。少し不安でも病気のことは信頼しているかかりつけ医にまかせ、どんと構えて見守っておくことも大切なことです。