健康なんでも相談室

子宮頸部がん予防ワクチン

回答者:  鳥取県西部医師会員 井庭信幸

質問

子宮頸部がん予防ワクチン

最近、新聞やテレビで子宮頸部がんワクチンのことが、話題になっていますが、接種時期や金額について教えてください。ワクチンをすれば子宮がん検診はうけなくてよいのでしょうか。

回答

女性の命を守るワクチン

子宮がんには子宮頸部がんと子宮体部がんがありますが、子宮頸部がんの多くはヒトパピローマウイルス(HPV)による感染が原因で発生します。昨年世界で初めて、がんに効果のあるワクチン、子宮頸部がん予防ワクチンが開発され、接種が始まっています。

今のところ公費助成はなく任意接種で費用は約5万円と高価ですが、将来のために接種を勧めます。接種の普及には公費助成が必要で、医師会としては定期接種に組み込まれるよう国に要望しています。県内では一部の町が助成を行っています。HPVは性交渉で感染します。したがって接種時期は小学校高学年から中学生までの期間が推奨されますが、35歳ぐらいまで接種可能です。ワクチンは高い血中抗体価を長期持続させるために、3回の接種(初回、1ヶ月後、6ヵ月後)が必要です。

ワクチン接種しても、その効果は数十年後ですので、子宮がん検診は必ず受けてください。より詳しいことは産婦人科医、小児科医、かかりつけ医に相談ください。