健康なんでも相談室

変形性膝関節症

回答者:  鳥取県西部医師会員 根津 勝

質問

 60歳代、男性です。若い頃、運動に夢中になり過ぎ、右膝の変形関節症になりました。右膝の軟骨が多少すり減っています。歩行やゆっくりした走りは普通に出来ますが、正座ができなくて困っています。正座を可能にする治療法はありますか。

 

 

回答

 できれば正座は避ける

 

 変形性膝関節症は膝の関節軟骨がすり減って生じる疾患です。ご依頼者は、歩行での痛みがなくて軟骨が多少すり減っているとのことですので、初期の段階だと考えられます。正座ができないので可能にしたいとのご希望ですが、基本的に正座は軟骨に圧迫ストレスを過剰に掛けますので日常的な正座はお勧めできません。痛みや水腫の原因となりやすいからです。出来れば正座補助具などを使用されることをお勧めします。ただ、初期であれば、お風呂の中で10秒間正座を数回練習してみてはいかがでしょうか。それで痛みが出なければ、正座が必要な時に、座布団などをして手短にされてはと思います。また、もし太っておられたら減量をお勧めします。