健康なんでも相談室

口角炎の原因-開けすぎや全身性疾患

回答者:  西部医師会員 左野喜實

質問

41歳女性。口の端が時々切れて痛くなりますが、どうしたらいいでしょう?

回答

上下の口唇が合わさる角を口角といいます。この部分の炎症状態を口角炎と言います。 原因としては、口角部分の感染症(細菌、真菌、ウイルス)、唾液過多、全身性疾患(鉄欠乏性貧血、ビタミンB群欠乏、糖尿病等)、機械的刺激などが考えられていますが、単一の原因でない場合も考えられます。長期間続く口角炎では口角の皮膚は厚く硬くなって深い亀裂がみられ白くふやけて見えます。話をうかがうと、歯磨きなどで口を大きく開けるなどの、日課となった機械的刺激が治癒を妨げている、と感じられる場合が多々あります。

治療としては、原因と考えられる機械的刺激を減らす。亀裂面の皮膚を保護する目的でワセリン系の外用剤を頻回に塗る。また口角炎の兆候を感じたらすぐに上記の手当てをするなどが推奨されます。それでも改善しないときは感染症、栄養素の不足、隠れた全身疾患などがあるかもしれませんので、医療機関でご相談ください。