健康なんでも相談室

知的障害の判断基準

回答者:  鳥取県西部医師会員 汐田まどか

質問

 子どもが2歳4ヶ月で、新K式テストを受けDQは69でした。知人に話したところ、それは知的障害のレベルだと言われました。確かに数値的にはそうかもしれませんが、新K式数値のみ=知的障害の判断基準なのでしょうか?また他にも知的障害を判断するものがあるのでしょうか?教えて下さい。

 

 

回答

 総合的にみて判断

 

 知的障害は、知能検査の数値だけで診断するのではありません。言葉や運動の発達、コミュニケーションや集団における適応、など生活の状況を問診や診察で総合的にみて診断します。知能検査・発達検査は、診断の補助として用いられます。

新版K式発達検査は、乳児から使用できる発達検査です。発達指数(DQ)が算出され、DQは「姿勢・運動」「認知・適応」「言語・社会」の3つの領域ごとに出ます。発達指数とは、発達が何歳相当かを示す発達年齢を、本人の年齢(生活年齢)で割り、100倍したものです。発達年齢が自分の年齢と同じならDQは100になります。このことから、新版K式検査のDQは、厳密には知能検査による知能指数と同じではないと言えます。

発達検査の活用としては、現時点の発達状況を確認する、領域ごとの得意・不得意をみる、経過を見るときに発達がどのように伸びたかをみる、などがあります。