保健の窓

私たちの暮らしと動脈硬化について

鳥取市 加藤医院 加藤達生

 

 

  心臓から送り出された血液は大動脈を起点とする動脈系を通り、体の隅々まで酸素や栄養を届けています。この動脈は日々さまざまなストレスにさらされ、気づかないうちに傷み、損傷と修復を繰り返すことで「動脈硬化」が進行します。

 血管の内側に脂質がたまり、狭く硬くなると重大な病気の引き金になります。こうした変化は生活習慣と深く関わっているため、今こそ日々の暮らしを見直すことは重要な判断といえるでしょう。

 動脈は内膜・中膜・外膜の3層構造を持つパイプ状の臓器です。内膜に傷がつくと血液成分がしみ込み、血栓が形成されて血流を妨げ、心筋梗塞や脳卒中を起こします。中膜や外膜が損傷すると血液が外へ漏れ、大動脈解離など命に関わる病気につながります。

 これらの病気は、生活習慣の改善である程度予防できることがさまざまな研究で判明してきています。食事では食塩を1日6g以下に抑え、野菜を適量取り、魚や肉などのタンパク質をバランスよく取ることが大切です。

 運動は、猛暑の季節には早朝の涼しい時間帯のウォーキングやジョギングが適しています。暑さを避けて屋内でストレッチや足踏み、室内歩行を行うのも有効で、週2~3回の軽い筋力トレーニングを加えるとさらに効果的です。

 望ましい体の状態が一日で得られるといいですが、簡単にはかないません。だからこそ継続することが大切で、安心につながります。中には生活習慣病で通院している方もいるでしょう。医療従事者と連携しながら取り組んでまいりましょう。