皆さんは医者にかかる時、「こんな時はどの科に行けば良いの」「ちょっとした相談できるの」などと思ったことはありませんか。日本の医療では、2018年から総合診療医という専門の医者を作る制度ができました。総合診療医が身近にいるメリットは大きく三つあります。
一つは子どもから高齢者まで幅広く病気を見ることができ、適切な医療機関の専門医につなげることができることが挙げられます。二つ目は高齢化が進んでいく時代の中、たくさんの病気を持ち、たくさんの種類の薬を飲んでいる人も少なくありません。このような場合、薬の飲み合わせなど、主治医に薬の調整をしてもらった方が良いとされています。総合診療医はそういった場面も得意としています。
三つ目は、将来の健康を守るための心強い味方になります。健康と言っても、単に病気がないということではありません。病気があってもなくても、肉体的・精神的・社会的に良い状態であることが健康であるとされています。つまり、肉体的に病気やけががないように予防すること、精神的に弱っている状態でも相談しながら前に進めること、社会的に困ったときに適切な場所に相談する、もしくは周囲の人とのつながりから解決していくこと、これらが重要になります。
総合診療医は健康を守るために、肉体的な治療だけでなく、予防の観点や精神的、社会的な面でも相談に乗って皆さんが抱えていることを解決するよう向かっていきます。「最近不安が強い」「家族の中でけんかが絶えない」「親の介護のことでどうすれば良いか分からない」なども相談してもらえればと思います。