みなさんは健康診断の肝機能検査結果を確認していますか?「ローマ字が書いてあってなんだかよくわからない」とご意見をいただく事もしばしばですが、健康管理のために重要な情報が隠れている可能性もありますので、いま一度ご確認をお願いします。肝機能の状態は、検診結果に表記されているAST、ALT、γGTPという3項目から把握することができ、数値を確認することで糖尿病や高血圧症といった生活習慣病の前段階であるメタボリック症候群の予防・改善に役立ちます。
健康診断はさまざまな形で行われており、市町村国保や国民健康保険組合が実施する特定健康診査が一番基本的な項目になります。中にはご自身で病院の人間ドックを選択されている方もありますが、肝炎ウイルスのチェックや腹部超音波検査が含まれているものが大多数です。ただし、職場の健康診断は国が項目を定めているわけではありませんので内容は会社によって違います。また、健康診断代わりに献血に協力される方もおられます。
これらの検査結果は紙媒体で報告されることがほとんどですが、すべてファイルにまとめている方があるかと思えば、全部捨ててしまう方もあり、以前のデータについてお伺いしてもはっきりしないことも少なくありません。
肝機能検査で異常を指摘された場合、脂肪肝やアルコール性肝障害、肝炎ウイルスによる慢性肝炎、自己免疫疾患など多くの疾患を鑑別する必要があります。健康診断で精密検査の指示がありましたら、お手元に残っている過去のデータもお持ちになって、お近くの医療機関にご相談いただければ幸いです。