来る11月8日から14日は日本糖尿病学会と日本糖尿病協会共催の糖尿病対策全国キャンペーン「第46回全国糖尿病週間」です。
今年のテーマは「糖尿病 山あり 谷あり エーワンシー」です。「エーワンシー」とは過去1~2ヶ月間の平均血糖値を反映し、血糖値のコントロール状態の検査項目で「ヘモグロビンエーワンシー(HbA1c)」と記載され、グリコヘモグロビンとも呼ばれています。
本年5月に開催された日本糖尿病学会年次学術集会の際にその基準値の改訂が行なわれ、新たに糖尿病の診断基準に活用されることになりました。特定健診の検査項目にも「空腹時血糖またはHbA1c」として採り上げられていますが、今回の診断基準の改定ではHbA1c:6.1%以上で「糖尿病型」と診断されます。また血糖値も高ければ「糖尿病」と診断されます。健診結果の報告書に改めて目を通してみて下さい。早期発見、早期治療の重要性は、糖尿病についてもあてはまります。もしあなたのHbA1c値が6.1%以上であれば、すぐにでも「かかりつけ医」にご相談下さい。
2007年の調査では我が国の糖尿病患者数は疑い例も含め2,210万人と推計されており、年々増加の一途を辿っています。ここで世界に目を転じると2003年の調査で1億8,900万人とされていた世界の糖尿病患者数は、2025年には3億2,400万人に達すると予測されています。世界中で糖尿病の患者さんが爆発的に増えているのです。そのことを憂慮した国際連合は2006年12月の総会で「糖尿病の全世界的脅威を認知する決議」を採択し、11月14日を「世界糖尿病デー」に指定しました。そして国連や空を表す「ブルー」と団結を表す「輪」を用いた「ブルーサークル」をシンボルマークとして、世界中で糖尿病の予防、治療、療養を喚起することを呼びかけました。以来、毎年11月14日には世界中の代表的な建築物が「ブルー」にライトアップされ、糖尿病啓発のための様々なイベントが開催されています。昨年は世界111ヶ国、1,037カ所でライトアップイベントが催されました。
鳥取県でも昨年に引き続き、仁風閣のライトアップイベントが企画されています。11月14日は青い光に照らされた仁風閣を眺めながら、糖尿病と向き合う決意を新たにしたいものです。