健康なんでも相談室

高校生の月経前症候群

回答者:  鳥取県中部医師会員 濵吉麻里

 

 

質問

 女子高校生の母です。高校に入学した頃より、生理前になると頭痛や倦怠感、気分がふさいでしまい、学校生活にも支障が出るようになりました。交流サイト(SNS)で調べると、症状が「月経前症候群」に当てはまると思い、本人と相談して婦人科受診も考えています。改善するにはどうすればよいでしょうか。

 

回答 

生活に支障あれば婦人科を受診して

 

 月経前(特に3~10日)に現れる心や体の不調を「月経前症候群(PMS)」といいます。いらいら、憂うつ、情緒不安定などの精神症状から、乳房や下腹部の張り、肌荒れ、むくみなどの身体症状まで、PMSの症状は人によってさまざまです。

 PMSは症状日記をつけて、生理周期と症状が出る時期を把握することが大切です。そうすることで症状が現れる時期にはリラックスする時間を増やしたり、無理な生活をしないように心がけることができます。また、不規則な生活をしない、ストレスをためない、バランスのとれた食事、軽い運動などのライフスタイルを見直すことで症状が和らぐとされています。

 しかし症状がひどいとき(生活に支障をきたす場合)は、迷わず医療機関への受診をお勧めします。PMSの薬物治療としては、それぞれの症状に対応する薬の処方、または漢方薬や低用量エストロゲン・プロゲスチン配合錠(ピル)の処方があります。

 PMSの症状は人によってさまざまなため、それぞれに合った治療をすることが必要です。生理前につらい症状を感じている方は、まずは婦人科を受診してみてはいかがでしょうか。