健康なんでも相談室

慢性的な頭痛

回答者:  鳥取県西部医師会員 芦立 久

 

 

質問

 40代女性です。慢性的な頭痛があり、緊張性頭痛のような頭痛がひどかったため、脳外科を受診して、MRIとエックス線をとりました。脳は問題なく、首の骨が奇形で2、3番がくっついていて、先天的で問題ないと思うが疲れやすいと言われました。デスクワークで休憩をとることと同じ姿勢でいないことなどを教えてもらいました。この奇形はよくあるのでしょうか。疲れやすいと言われましたが、筋肉などをつけて対処できるものですか。とにかく疲れやすく、自律神経失調症で参っているのもそのせいなのか、枕を合うものに変えるなど、できることがあれば教えてください。

 

回答 

首のストレッチと高すぎない枕を

 

 首の骨がくっついている奇形は先天性頸椎癒合症といいますが、癒合椎(ゆごうつい)、塊椎(かいつい)ともいいます。この方のように頸椎の2番目と3番目が癒合していることが多く、頸部の運動制限が最も多い症状です。他の奇形を合併することがありますが、無症状で偶然に癒合椎が単独で発見されることは比較的よくあります。この方の頭痛は、首や周辺の筋肉の緊張が原因の緊張型頭痛と思われます。

 疲れやすいことの対処法としては、頸部の筋肉をつけることより、首の周辺の筋肉を伸ばすストレッチや頭痛体操をお勧めします。仕事の姿勢、特にパソコン使用時の前傾姿勢や、同じ姿勢の保持を避けることも重要です。自律神経失調症の原因となるストレスに対処するリラクセーションや、自分に合った高すぎない枕を探すことも必要です。