50代女性。最近、食事をすると5分くらいで急激に体が熱くなります。運動をした時も同じで、一緒に運動をしている人よりも早く熱くなって、つらくなります。運動習慣があり、筋肉も肥満も人並みで、太っていません。原因はどういうことが考えられるでしょうか。
回答
「食事誘発性熱産生」一般的、健康的な反応
食後に体が熱くなるのは、食事誘発性熱産生と呼ばれる現象です。食べ物が分解され熱となって消費されるからです。
1日の総エネルギー消費量は、基礎代謝(約60%)、食事誘発性熱産生(約10%)、身体活動量(約30%)の三つで構成され、基礎代謝は体格、食事誘発性熱産生は食事の量に関係があり、総エネルギー消費量の多い・少ないは身体活動量によります。加齢や運動不足で筋肉が衰えると、基礎代謝だけでなく食事誘発性熱産生も低下しますが、運動習慣のある人は筋肉量が維持されるため、食事誘発性熱産生は高くなります。
運動するにはより多くのエネルギーが必要で、その基となる糖や脂肪を分解する過程で熱が発生し、運動で筋肉が収縮することでも発生します。これらは体を構成する筋肉・脂肪・水分量、体調、運動強度、環境などが関係しています。このように、食後や運動によって体が熱くなるのは個人差があるものの、一般的なことであり、健康的な反応であると理解していただければと思います。