健康なんでも相談室

点鼻型インフルエンザワクチン接種について

回答者:  鳥取県中部医師会員 遠藤 充

 

 

質問

 小学2年生の子どもにインフルエンザの予防接種を受けさせたいのですが、注射をとても嫌がります。最近、鼻から吸うタイプのワクチンがあると知りましたが、まだ新しいワクチンのようで心配です。安全性は大丈夫でしょうか。 

 

回答 

予防効果は注射型と同等 体質踏まえ医師と相談を

 

 点鼻型ワクチン「フルミスト」は、2023年に日本で承認されましたが、海外では20年以上前から使用されていて、安全性については十分なデータが蓄積されています。

 正式には「経鼻弱毒生インフルエンザワクチン」と言い、病原性を弱めたインフルエンザウイルスを鼻にスプレーして免疫を作ります。針を使わないので痛みがなく、注射が苦手なお子さんにも適しています。

 予防効果も注射型とほぼ同等とされています。接種後に鼻水や鼻づまり、発熱などの症状がでることがありますが、多くは数日で治まります。ただし、弱毒化したウイルスを使うため、免疫の弱い方や妊婦さんは接種できません。ぜんそくのお子さんも慎重な判断が必要です。

 注射型・点鼻型のどちらも効果的で安全です。お子さんの体質を踏まえ、かかりつけ医と相談して選ぶのが安心でしょう。