「ストレスと上手に付き合いましょう」
だれでも多かれ少なかれ、ストレスを抱えて生きています。
ハンス・セリエ博士は、「ストレスは人生のスパイスである」と述べています。 適度なストレスと上手く向き合うことは大切なことです。
しかし、私たちが日々を過ごす中で過度なストレスを感じることはよくあることです。
そんな時どう対処していますか?
今回はストレスとうまく付き合う「セルフケア」のススメです。
〇まずは自分自身のストレスの状態を正しく知る
〇その上で自分にあった発散方法を見つけておくことが大切です。
- 1.ストレス状態の正しい把握
①ストレスチェック制度・・・定期的に労働者のストレス状況について検査を行います。
この検査の目的は
・本人にその結果を通知して自らのストレスの状況について気付きを促す
- ・検査結果を集団的に分析し、職場環境の改善につなげることによって、労働者がメンタルヘルス不調になることを未然に防止することです。
②不調のサインを見逃さない
・最近よく眠れない、ちょっとしたことでイライラする
・食欲がなくなる
・動悸がする、血圧が上がった
・人と会うのが億劫になった
・飲酒量が増えている
- 2.ストレスの発散方法を知っておく
- ①ストレスの発散方法の代表は運動とリラクゼーションです。
幸せホルモン「セロトニン」は運動でも分泌します。中でもおススメは同じ動作を
繰り返す「リズム運動」です。ウォーキングや軽いジョギングなどいかがでしょうか。
- ②香り:アロマはストレスを軽減する効果が期待できます。お好きな香りで癒されましょう。
- ③ストレッチ
- ④入浴:ぬるめ(40度くらい)のお湯にゆったりつかります。
- ⓹没頭する趣味を持つ
- ⑥気を使わない友達とおしゃべりする
- ⑦好きな食べ物を準備しておく(スイーツなど)
最後に日本医師会「医師が元気に働くための7か条」をご紹介いたします。
どなたにも知っていただきたい内容です。
- 1.睡眠時間を充分確保しよう
うつ症状を発症するリスクは睡眠時間が6時間以上の方を1とすると睡眠時間が5時間以下で2倍以上だといわれています。
- 2.週に1日は休日をとろう
リフレッシュすることによってまた元気に仕事をすることができます。
休日を取ることの大事さを確認しましょう。
- 3.頑張りすぎないようにしよう
頑張りすぎると労働時間も長くなることになり、意欲が低下します。
仕事の効率が落ち、モチベーションが下がります。
- 4.「うつ」は他人事ではありません
うつ状態は休養で改善する場合もありますが治療が必要な場合もあります。
- 5.体調が悪ければためらわず受診しよう
自分で診断して自分で治そうとしすぎず、受診しましょう。
- 6.ストレスを健康的に発散しよう
上記でご紹介したストレス発散方法を参考にして自分にあった方法を知り上手にストレスと付き合いましょう。
- 7.自分、そして家族やパートナーを大切にしよう
何よりも大切なのは貴方自身のいのちです。そして家族、パートナーを大切にしましょう。
「ストレスは人生のスパイス」です。上手に付き合い、時には逃がし、心身の健康を手に入れましょう。
今回の担当:医療労務管理アドバイザー 岡中 美砂江 社会保険労務士
▶鳥取県医師会報2025年6月号(No.840)掲載記事はこちら