70歳男性です。ひと月ほど前から前屈した時に右脚後ろ側、お尻のすぐ下辺りが痛く感じるようになり、その後もしばらく座っていると同じ部分が痛くなります。時々、ジーンとしびれるような感じがして、夜眠れないときがあります。右脚の前側付け根の辺りも、歩いていて後ろに蹴る時に痛みを感じるので、軽く足を引きずる感じで歩いています。このことも関係あるでしょうか。以前、左脚の坐骨神経痛がありましたが、その時とは症状が違う感じがします。
回答
椎間板からの関連痛や坐骨神経痛の可能性
神経圧迫を認めなくて病変から離れたところに感じる痛みを「関連痛」といい（心筋梗塞の左肩痛などが有名）、今回の臀部の痛みは、腰椎の変性した椎間板や骨盤の後ろ側の関節（仙腸関節）などからの関連痛の可能性が考えられます。
坐骨神経痛は、お尻から太ももやふくらはぎ辺りまで放散する痛みとしびれが生じるのが典型的ですが、しびれがない方や臀部だけに痛みを感じる方もおられます。その原因として腰椎椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症が代表的で、いずれも腰椎で脚につながる神経の根元の部分（神経根）が圧迫されて生じます。
前屈時に痛みが出現するようですので、椎間板ヘルニアなどによる坐骨神経痛の可能性は否定できません。脚の前側の付け根辺りにも痛みがあるようなので、股関節の関与があるかもしれません。整形外科で腰椎や股関節のエックス線、必要によりMRIを行って正確な診断、治療を受けられた方がいいと思います。