55歳女性です。夜寝床に入ると、下腿にむずむずするような不快感が生じ、動かさずにはいられない状態となり、なかなか寝付けず寝不足の状態が続いています。どのように対処したらよいでしょうか。
症状重ければ受診を
入眠時の下肢のむずむず感を特徴とする疾患に「むずむず脚症候群」(レストレスレッグス症候群)があります。決してめずらしい疾患ではなく、有病率は人口の2~4%といわれています。
症状としては、①異常感覚(下肢を中心とする痛み、不快感、虫がはう感じ、むずむず感など)のために強く足を動かしたいという欲求、②落ち着きのない運動、③安静に臥床した状態で症状が発現もしくは悪化し、体(四肢)を動かすことで改善する、④症状は必ず夕方から夜間に増悪するなどが挙げられます。
それにより入眠が妨げられたり、夜間覚醒した後に再入眠が出来なくなったりします。
症状の軽い方は、夕方以降カフェインやアルコールを控えたり、よく歩いたり走ったりした時に脚のマッサージをすることで症状を最小限に抑えることが可能です。
症状の重い方では、薬物療法を行い、ドーパミンの働きを改善する薬剤や鉄剤などが投与されます。
夜間の睡眠が不足し、日中の生活に支障がある場合は、神経内科、精神科、心療内科などで御相談下さい。