健康なんでも相談室

1か月の赤ちゃんの黄疸

回答者:  鳥取県西部医師会員 長田郁夫

質問

  生まれて1か月たっても肌の色が黄色いのですが、大丈夫でしょうか

 

 

回答

 皮膚と便の色に注意を

 

 赤ちゃんの肌の色が黄色にみえるのは、黄疸と呼ばれるもので通常生後1〜2週以内には消退しますが、母乳を飲んでいる赤ちゃんは生後2週を過ぎても黄疸が続くことが時々あります。これは母乳に含まれるホルモンなどが原因である母乳性黄疸のことが多いのですが、この場合通常は治療が必要となることはなく母乳を続けてかまいません。しかし母乳栄養であっても母乳性黄疸とは限りませんので、母乳栄養、人工栄養(ミルク)を問わず黄疸が続く場合は注意が必要です。すなわち1) 皮膚の色がくすんだ黄色、2)便の色が白色、淡黄色、灰白色であったり尿が濃い黄色、3)黄疸が強かったり、一度消退しかけていた黄疸が再度目立つようになる、4)哺乳量が少なかったり、哺乳力不良、体重増加不良、元気がない、などの症状を伴う場合は肝臓、胆道系の疾患やホルモンの異常、先天性の代謝異常症などの疾患が原因である可能性がありますので、気になる点があれば小児科の先生とよく相談して下さい。なお、便色の客観的な判断には、母子手帳に添付されているカラーカードがわかりやすいので利用されると良いでしょう