４０代女性。何度も繰り返す憩室炎で困っています。どのようなことに注意すれば良いでしょうか？
回答
食物繊維の摂取心がけて
大腸憩室は、大腸壁の脆弱な部分に小さな袋状のへこみができた状態です。多くは1㎝程度のものがほとんどですが、もっと大きなものもあります。憩室ができる部位によって左側型、右側型、両側型に分類されます。日本では右側型、左側型が多と言われていますが、加齢に伴い左側型の割合が増加し、さらに近年では高齢者で両側に形成されるケースが増加しています。
憩室が出来る主な原因は腸管内圧の上昇です。主な原因に、食物繊維の摂取量の不足があげられています。食物繊維の多い食事をこころがけて、便秘をしないようにすることが大切です。
通常は無症状ですが、憩室内の血管が破れて出血したり、憩室内に細菌が感染して炎症をおこしたり、破れたりすることがあります。下血が続いたり、急に腹痛を生じた場合には、直ちに医療機関を受診してください。
軽度な場合は保存的に治療します。出血には内視鏡を使った止血術、X線透視下の動脈塞栓術などがあります。内科的に止血が難しい場合、穿孔を起こした場合、何度も憩室炎を繰り返して腸管が狭くなった場合は手術が必要です。