健康なんでも相談室

これってウオノメ

回答者:  鳥取県西部医師会員 木村秀一朗

質問

 70代女性。足裏に魚の目があります。市販の薬を使っていますが、なかなか治らず、歩くと痛みがあります。治療法を教えてください。



 



回答

 意外にイボかも

 

  

 イボもウオノメも、いずれも皮膚病の俗称で、日常よく耳にしますが、正しい知識は意外に乏しいのが現状です。また私達皮膚科医が見ても、これらの皮膚病の診断が難しいこともあります。

ウオノメは、通常大人の足の裏や趾(ゆび)などにできる、直径5~7mm程の硬い皮膚病変で、一定部位に繰り返し圧迫刺激が加わり、角質が厚く芯のようになり、楔状に食い込み、圧迫や歩行などに伴って、神経を圧迫して痛みを生じます

治療は原因である「皮膚の一部が圧迫などの刺激を受け易い」状況の改善ですが、歩行時の激しい痛みをとる必要があります。楔状に食い込んだ角質を除去するのが一番で、一般的に行われる方法は、大きさに合わせて切ったスピール膏を数日間貼り、角質を軟らかくしたあと中心部の“眼”の部分だけをメスやハサミなどで切りとる方法です。疼痛軽減や再発予防のために、ドーナツ型パッドなどを用いての圧迫除去、足型にあった靴やインソールの使用を薦めることもあります。また、イボの治療のように電気焼灼法や冷凍凝固療法を行うこともあります。