健康なんでも相談室

頭頸部外傷の後遺症による頭痛?

回答者:  鳥取県西部医師会会員 芦立 久

 

 

質問

 20代、女性です。4年前に頭を打ちケガした後遺症で頭痛と首の痛みがずっと続いてます。2ヶ月前に溶連菌になってから、頭痛と背中の痛みがひどくなっている気がします。激しい頭痛と吐き気、めまいがしばらく続いており気になって 病院へ行くと、最初は症状を言うと髄膜炎を疑われましたが、歩けているので大丈夫だとのことで様子見ということで終わりました。今でも頭重感と吐き気、首から背中の痛み?こり?のようなものが続いており、前から ケガしてから少しでもアルコールを飲むと痛みがでることがあったのですが、溶連菌になってからは 次の日 寝込むほどになることがありキツイです。これはケガによるものなのか、また溶連菌後の症状によるものなのか気になります。詳しく検査した方がいいでしょうか?



回答

 脳の感染症の可能性も

 

 頭部打撲に伴い、首が捻られて頸椎捻挫(いわゆる“むちうち”)となり、首の痛みや凝りを生じて、頭痛になることがあります。4年間続いている頭痛は、このような原因によるものと思われます。

溶連菌感染症の後から、症状はそれまでの経過と比べ明らかに悪化していると思われます。片頭痛の合併なども考えられますが、溶連菌により脳の感染症を起こしている可能性も、まれですが、あると思われます。

溶連菌などの細菌が原因でおきる脳の感染症は、細菌性髄膜炎、脳膿瘍、硬膜下膿瘍などがあり、症状は、頭痛、発熱、嘔吐、などです。

感染症は、急速に変化することが多いのですが、比較的慢性に経過することもあります。命に関わる場合もありますので、詳しい検査を受けられる事をお勧めします。